外国人旅行者向けガイド:
マダニに注意 -噛まれた時の対処法と予防対策について
Published: 27. Aug. 2021 | English
キャンプやハイキングといった野山でのアクティビティに人気が高まる今日この頃、気になるニュースが耳に入るようになりました。最近、マダニの生息地が拡大しているそうです。イノシシやシカ等の野生動物が生息範囲を広げるとともにマダニも繁殖地も広がりを見せています。
感染症を引き起こすマダニ
マダニは病原体を保有していることがあり、噛まれると重症熱性血小板減少症候群(SFTS)という恐ろしい感染症を引き起こすことがあるそうです。感染すれば発熱、嘔吐などに苦しめられるという病原体。しかも、最悪のケースでは死に至るという恐怖の感染症。以前は一部の温暖な地域で被害が発生するとされていましたが、最近では北海道でも感染症で亡くなるという衝撃的な事例がありました。もはや、どの地域であっても油断はできません。
マダニに噛まれたらどうすればいい?
日本に生息するマダニ(Ticks)は3ミリから4ミリほどの大きさで、噛まれても痛みはなく、かゆくなる程度です。しかし、噛んだ状態で数日から長いもので10日間以上も吸血をして、10mmから20mmに肥大化します。マダニは無理に取ろうとすると頭部辺りがちぎれて吸血部に刺さったまま残ってしまい、ダニの体液が逆流して化膿や病原体に感染する危険があります。マダニに噛まれたら取りたい気持ちを我慢して、そのままの状態で皮膚科の医療機関で処置してもらいましょう。
嚙みついたマダニを一刻も早く除去したいなら、Tick Twisterが役に立ちます。携帯しておくと心強いですね。ただし、除去に失敗しないように練習しておくことを強くお勧めします。また、除去に失敗して感染してしまう可能性はあるので、気持ち悪くてもそのままにして医療機関で取り除いてもらう方が安心です。
高尾山など東京周辺の人気スポットでは、ノンスリーブやショートパンツといった軽装で山登りをする外国人旅行者を見かけることがあります。マダニだけでなく、ブヨ、蚊、アブなどに刺されるので、ちょっとしたレジャー感覚であっても野山での服装には気を配りたいものです。
マダニから身を守るためには
- 長袖、長ズボンを(登山用スパッツ)着用。
- シャツとズボンの袖口はタックインしてマダニの侵入を防ぐ。
- マダニ除けスプレーを服の上からかけておく。
- 野生動物がいそうな草むらに入るのは避ける。
- 洋服についたマダニはガムテープで除去。
- マダニがついているかもしれない服は室内に入る前に脱ぐ。
- 帰宅後、風呂に入った際にはダニに噛まれていないかチェックする。
マダニ生息地に住んでいる人は、農作業や散歩の後は服を脱いでお風呂に入るなど防止対策を徹底するそうです。さすが、怖さを知っているのですね。正しく恐れて山のレジャーを満喫しましょう!
Tick swister
Tick prevention spray
(マダニの日本語)
・この近くに皮膚科の病院はありますか?
このちかくに ひふかの びょういんは ありますか?
Is there a dermatology clinic near here?
・マダニに噛まれました。ここです。除去したいです。
まだにに かまれました。ここです。じょきょしたいです。
I got a tick bite of Madani. Here is the tick. I need to remove it.
・昨日、噛まれました。
きのう かまれました。
I got the bite yesterday.
・3日前に噛まれました。
みっかまえに かまれました。
I got the bite three days ago.
・気がついたら噛まれていました。
きがついたら かまれていました。
I got the bite before I knew it.