スズメバチに注意 | 刺されないための予防ともし刺されたら

外国人旅行者向け情報(日本語版)。ハイキングの人気が高まる中での注意喚起です。


スズメバチは春から秋にかけて活動します。特に9月・10月には繁殖期に入るので非常に攻撃的です。刺されると強烈な痛みに襲われます。街中ではスズメバチに遭遇することは稀ですが、山林やその近辺の地域によっては出くわす可能性は十分あります。山へハイキングに行く際は刺されないための対策と、刺された時の処置を事前に知っておくと安心です。 

日本にいるスズメバチ

日本には数属のスズメバチが生息しています。大きさは種類によってことなりますが、20mm~35mmほどです。近年は地球温暖化が一因で、本来は温かい地域にいた種類のスズメバチが増えてきています。

スズメバチの特徴はその攻撃性です。遭遇すると高い確率で襲われます。スズメバチに刺された時の激痛は強烈であり、直ぐに応急処置を取らないと命の危険さえあります。

スズメバチはどこにいる?

スズメバチは以下の場所に巣をつくり、生息することがあります。

・山林に近い町の民家等の家屋の屋根の下・屋根の中

・橋の下

・木の上

・木の根元

・地面

スズメバチからの攻撃に避けるには?

 スズメバチの巣に近づかない、というのが一番の対処法です。スズメバチの巣を見つけてちょっといたずらを、などという行為は非常に危険です。スズメバチは巣に敵が近づくとカチカチと顎を鳴らして威嚇します。その音が聞こえた時は静かにその場所を立ち去るべきです。

しかし、巣は隠れた場所にあるのでハイキング等では運悪く遭遇してしまう可能性はあるので、事前に対策を準備しておく必要があります。 

1.黒いものを身に着けない。

スズメバチは黒くて動くものを敵と判断します。白い色の服の着用が安心です。 

2.帽子やタオルをかぶる

黒髪の人は頭を狙われるので注意。 

3.香りの強いものをつけない

スズメバチは臭いに敏感です。香水や整髪料は香りがきついものは避けるべきです。 

4.肌を露出しない

瞬時に刺してくるので、重傷をさけるために半ズボン・半そでという服装で防備を。 

5.大きな音を立てない

スズメバチは音で集まって来ます。 

6.台風などのあれた天気の翌日は注意する

台風の翌日などは、巣が壊れてハチが周辺に潜伏している可能性が高い。

蜂に遭遇してしまったら?

1.手で追い払うとしない。

スズメバチを刺激しないことが重要。追い払おうとするとさらに攻撃してくる。

2.驚いて大きな音を立てたり、騒いだりしない。

怖くても動かずじっとしてる。微動だにしない。

3.走って逃げようとしない

蜂は執拗に追いかけてくるので逃げ切れません。また、足場の悪い山中では滑落の危険が伴います。

刺されてしまったら?

1.刺された部位を徹底的に流水で洗い流す。

2.手で毒液を絞り出す。(毒は手で出しきることは無理なので、賛否両論あり。)

毒を吸い出す器具があると安心。

3.冷水で冷やし、抗ヒスタミン軟膏を塗る。

4.重症の場合は直ぐに救急車を呼ぶ。待っている間も水で洗い流す。

5.人に助けを求める

自分の家にスズメバチが巣を作ってしまったら

主に木造の日本家屋はスズメバチが巣をつくりやすい環境です。目立たない場所でいつのまにか巣をつくられ、大きくなっていることがあります。巣は業者に以来して処理してもらいましょう。自分で処理するのは危険です。

スズメバチの寿命は一年で、女王バチ以外は冬に死んでしまいます。女王は春に活動し始めるので、家に巣を発見した場合は、女王の活動前の冬の間に巣を撤去する、という方法なら自力でも駆除できそうです。万が一、巣の中に蜂がまだいる可能性があるので、2月後半頃に、市販の殺虫剤を使いながらの撤去するのがポイントです。

蜂の子を食べる

地域によっては蜂の子を食べる習慣があります。昔、山深い地域ではハチの子は貴重なタンパク源でした。蜂の子は珍味としても知られて、今でも食されています。一時は忘れ去られた食習慣ですが、近年、昆虫食が見直されてから再注目されつつあります。